第1回全国ツバキ活用研究大会・主催者報告

NPO法人カメリア五島 理事長、五島支部会員 永冶克行様からの、第1回全国ツバキ活用研究大会・主催者報告です。

 

第1回全国ツバキ活用研究大会を、第35回全国椿サミット五島大会の前日に開催いたしました。サミットに来島の皆様と地元のツバキ愛好家と一緒に、「ツバキの活用」についてのこれからを考えたいと立ち上げました。花を愛でるのも第一義的な要素ではありますが、椿の経済的な活用も必要と考えております。

参加者は、予定の倍の100名弱でした。3時間30分、休憩なしでしたが途中退席も少なく、最後まで熱心な参加者に埋められました。

当日の発表内容は、

伊豆大島で株式会社椿を創業された日原行隆氏。「エクストラバージンオイル」として非加熱の搾油法の特許を取得され、商品化されています。オレイン酸を最も多く含む椿油の効能の再研究の必要性などを語ってくださいました。

  

 

秋田の今野商店社長今野宏氏。現在五島で、ワイン、焼酎、日本酒などの他、化粧品類にも活用されて好評な、「五島椿酵母」の抽出に成功されました。種麹としての椿の灰の段違いの有用性を説明され、今後の椿の灰研究の大きな可能性について熱く語っていただきました。

五島出身で、元日本ツバキ協会会長の桐野秋豊氏の椿コレクションなどを引き取っている富山県中央植物園学芸員の志内利明氏には、中国のトウツバキの実態をご紹介いただきました。

長崎県の樹木医、田嶋幸一氏。大著『長崎県の巨樹・名木』を関係者と出版されたばかりで、五島の椿生産分野の指導もいただいています。断幹や椿による地域振興など講演いただきました。

九州大学宿舎自治会ツバキワーキンググループの白井、瓜生両氏。チャドクガの被害からスタートした研究を発表されました。

(株)MTGコスメ開発部における五島の椿株式会社の野口研究員。椿の葉や、実、根などの新たな活用を研究し新発見の報告。

  

新上五島町つばき木工房の犬塚会長。椿による町おこし産業の現状についてポスター展示とミニ講話をいただきました(左:犬塚氏、右:永冶氏)。

 

長崎県農林技術開発センター森林研究部門の柳本氏。最新の椿研究の詳細なポスター発表と福江19号の椿実生産の優位性についてご説明いただきました。

 

東京、福岡、熊本、上五島など各地からも参加いただき、五島市民も多数参加でき、とても反響の良い行事になりホッとしております。第2回全国ツバキ活用研究大会の開催が、

来年の全国椿サミット開催地の大船渡市に引き継がれますよう願っております。

                                                                                                 

なお、サミット会場入り口の歓迎の花飾りは玉之浦花をメインに、私どもNPO法人カメリア五島のメンバーで作りました。