日本を代表する花木の一つであるヤブツバキを代表とするツバキは、「古事記」「万葉集」の時代から、江戸期の隆盛を経て現代まで、日本人の生活、文化と深く関わってきた植物です。欧米にツバキは原生していませんが、江戸期以来日本から紹介されたツバキを交配して作出された園芸品種は数多くあります。ツバキは日本が世界に誇る名花です。

ツバキは日本の気候風土によく合っているため、寒冷地を除き、特別に保護しなくても栽培できます。多様な園芸品種があり、ほとんど一年中花を楽しめるといっても過言ではありません。生育はやや遅いのですが、寿命は長く、わが国は樹齢千年と言われるツバキも現存します。庭でも鉢でも楽しめますし、日陰でも丈夫に育ちます。

日本ツバキ協会は、ツバキに関心のある者、愛でる者の集まりです。この身近で美しいツバキを愛で、育て、その喜びを共に分かち合い、広めるために設立されました。会員は沖縄から北海道までおり、海外の椿愛好家との交流も盛んです。

日本ツバキ協会ではツバキに関する調査研究や栽培、新種育成の指導・奨励などによりツバキの普及を図り、日本におけるツバキ文化を継承発展させ、その文化を国内外に広く発信しています。講習会や見学会を開催して会員の栽培や楽しみといった実践的な活動を支援するとともに、品種登録や出版事業などによる普及活動、研究機関や関連団体と連携してツバキによる地域振興などを行っています。また毎年ツバキを自治体の花木に指定した日本国内のどこかの場所で開催される「全国椿サミット」は貴重な会員の交流の場となっています。

また各地域に会員団体が50ほどもあり、地域に密着した独自の活動を活発に行っており、椿文化の発展を大きく担っています。

こうした活動は会報誌『椿』と『JAPAN CAMELLIA』によって会員に共有されます。

椿を愛し、椿のある人生を楽しむ方の参加を歓迎いたします。

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